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2006年11月19日 (日)

研究会を終えて

大塚です。皆さん先日はおつかれさまでした。そして研究会にお越しいただいた皆様、どうもありがとうございました。おかげさまで充実した研究会になったと思っております。

あと会でも言いましたが、当日質問したかったけど結局できなかったこと、いいたかったけどいえなかったことなどありましたら、ぜひぜひこちらのブログにコメントいただければと思います。お気軽にどうぞ。

ところで本日、同じく京大でやっていたゲノム広場に行ってきたのですが、そこでちょうどEpigenesisの話(Wearver, et al, 2004)が紹介されていました。ラットの子育て行動の話で、正常なラットは子をなめたりグルーミングしたりして育て、そうした子育て行動は子に引き継がれる(なめられないで育った子は母親になっても子をなめない)そうですが、この行動が海馬のグルココルチコイド受容体遺伝子の発現に関係していて、それが発現するかしないかはその遺伝子のプロモーターの脱メチル化によって決まっているらしいです。つまり、脱メチル化というEpigeneticな作用がこうした行動の発現と遺伝に関わっているようです。
もちろんこの研究の背景には、ネグレクトされて育った子は親になったときネグレクトしやすい・・・とよくいわれる社会的事実があるわけで、この研究は結構話題になったようです。
以下は当該ペーパーへのPubmedからのリンク:
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?db=pubmed&cmd=Retrieve&dopt=AbstractPlus&list_uids=15220929&query_hl=1&itool=pubmed_docsum

いろいろな意味で、「発生をマジで考える」必要があるのかもしれません。

OTK

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コメント

とりあえず、発表者のお二人と司会のOTKさん、お疲れ様でした。予想以上の人の集まりで、大成功といえるのではないでしょうか。
ラットの子育て行動の話、個人的にも大変興味深いです。DSTをかじりはじめてから、いろいろ見る目が変わりました。そこで私も紹介を一つ。HOTHEAD遺伝子という劣性突然変異対立遺伝子をホモで持つシロイヌナズナは、両親の染色体ゲノム上には存在しないけれども、両親の前の世代のゲノムには存在する対立遺伝子特異的なDNA塩基配列情報を遺伝するらしいです。このような遺伝的復帰現象は祖先のRNA塩基配列をキャッシュとして利用する鋳型依存的な過程から生じると推測されるけれども、詳細はよくわかっていないとのこと。これは非メンデル的遺伝の例として去年Natureに発表され話題になったものです。「隔世遺伝」ってやつですかね。とにかく、発生学に関しては棄てなきゃいけない偏見が多そうです。

論文(nature)
Genome-wide non-mendelian. inheritance of extra-genomic. information in Arabidopsis. Susan J. Lolle, Jennifer L. Victor, Jessica M. Young & Robert E. Pruitt.
http://star.tau.ac.il/~eshel/papers/RNA-genome/Letters%20to%20nature.pdf
紹介(news and views, nature)
http://www.mcb.oregonstate.edu/files/shared/Weigel_05.pdf

投稿: TNK | 2006年11月22日 (水) 04時10分

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