次回勉強会4/5(水)の論文
おまたせしました。
次回読む論文は次のとおりです。
"How molecules matter to mental computation"
Paul Thagard
Philosophy of Science, 69 (2002), pp.429-446
ウェブで落とせると思いますが、手に入らなければご一報ください。
pdfをお送りします。
KO
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おまたせしました。
次回読む論文は次のとおりです。
"How molecules matter to mental computation"
Paul Thagard
Philosophy of Science, 69 (2002), pp.429-446
ウェブで落とせると思いますが、手に入らなければご一報ください。
pdfをお送りします。
KO
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NHKで、『地球ふしぎ大自然』に代わって、新番組『ダーウィンが来た!生きもの新伝説』(4月9日より、毎週日曜夜7時半)がはじまるようです。ダイオウイカの史上初の撮影映像などもあるようです。なかなか面白そうです。
TNK
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次回予定は3/29(水)ということでしたが、KO氏の都合がよろしくないらしいので一週間延期します。ということで、KO氏は来週頭までに使用テキストを用意してきてください。よろしく。
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北陸先端大でメカニズムについて講義してる(してた?)人がいた!このGeroge Kampisという人のページのJAIST Lectures"Causality, Logic and Dynamical Systems" (May 27.)を参照。
講義は主に科学的方法としてのメカニズムとか、それによる因果性の分析とか、メカニズムについての最近のテーマを全体的に扱っているっぽい。
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"Explanation: a mechanist alternative"
Bechtel,W., Abrahamsen,A. (2005) Studies in History and Philosophy of Biological and Biomedical Sciences : 36, pp.421-441
【内容】
生物学においてはメカニズムによる説明が一般的である。では法則的説明とメカニズム的説明は何が異なるのか?
1.メカニズムは実在である。科学者はメカニズムを表象するダイアグラムを使って、(法則における論理的推論でなく)シミュレーションを行なう。
2.メカニズムの発見と検証は、分解(構成要素の同定)と局在化(構成要素と構成作用を関連付ける)を通じて行なわれる。
3.法則的説明においては普遍性や共通性が探求されるが、メカニズム的説明においては対象メカニズム間のバリエーションや類似性が探求される。
【論評】
①メカニズムを自然界における実在とみなすのは、強い形而上学的な主張であり、フォローを要するであろう。
②論文筆者らによる「分解」と「局在化」という捉え方は、科学的実践を反映する点で適切である。さらに(この論文では深く探求されていないが)分解と局在化は生物学・神経科学の知識体系をうまく捉えうるかもしれない。
③法則と違って、メカニズム間のバリエーションが科学的研究において探索されるというのは、重要な指摘である。このような観点から、物理学と生物学・神経科学の知識体系の相違が明確になるかも知れない。
by KO
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by H.H. Patte シミュレーションと実現の概念的な区別を明確にする。シミュレーションはそれを支える理論が必要不可欠であり、理論の善し悪しがシミュレーションの善し悪しを決める。ある現象をシミュレートできるという事実は、シミュレーションとその対象についての差異を取り払うものではない。確かにコンピュータのシミュレーションは記号的なものであり、それによって表されるマテリアル自体とは区別されなければならない。その間を介在するのは測度論であり、したがって生物学的なシミュレーション理論の構築には測度論が必要不可欠である。 |
コメント:強いAL批判としては常識的な線を主張しているという感じだが、立論自体が明確で説得力がある。Soberのよりポイントは明確かも。ただし後半の測度論が援用されるあたり、とばし読みで今ひとつ理解できていない。だれかわかりやすく教えてくれないかしら。
OTK
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"Thinking about Mechanisms"
Machamer,P., Darden,L., Craver,C.F.(2000) Philosophy of Science: 67, pp.1-25
【内容】
神経生物学と分子生物学におけるメカニズムによる説明を定式化する。
メカニズムとは規則的変化を生じるように組織化されたentityとactivityである
(単なるentityの相互作用の集合ではない)。
activityは変化を生じる(producue)ものであり、その連続性は矢印でしばしば表現される。
メカニズム論は存在的にも認識的にも適切なものである。
【論評】
①論文筆者らはentityとactivityの二元論を明確に主張するが、その根拠が不明確である。
なぜentity間の相互作用をもってメカニズムと見なしてはならないのか?確かに、「メカニズムは事を成す(do thing)」(pp.5)とも言えるが、「メカニズムにおいては相互作用と状態遷移がある」という言い方では何が不十分かについて、説得力不足である。
②メカニズムはentityとactivityから成ると言うが、メカニズム間の階層はどのように表現されるのか?
例えば、あるメカニズムAが、entityである{a,b,c...}とactivityである{p,q,r...}から構成されるとき、そのAを要素とする高次のメカニズムXがあるかもしれない。すると、メカニズムXにおいてAはentityであるかactivityであるか、いずれかである(メカニズムはentityとactivityから構成されるから)。Aはメカニズムであると同時にentityである、ということは許されるのか?
③因果性(原因)ついての分析、および必然性についての分析が、不明確である。
④メカニズム論は、神経生物学と分子生物学における説明の実例を扱える点で、長所を持っている(例えばDNモデルでは、法則を用いない(と思われる)生物学的説明を、うまく扱えないだろう)。メカニズム論は、神経科学、認知科学、心理学などの高次科学への応用が期待できる。
by KO
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今日読んだペーパー達とコメント:
Complexity, Self-Organization, Robert Richardson ,Biology and Philosophy 16: pp.655-683, (2001)
KauffmanのOrigin of Orderの紹介・それが何を説明しているのか・その説明はどの程度妥当かについての批判的考察。Kauffmanの方法は、生物学的現象への統計的アプローチである。よってそれは個別的な事象を対象としていない。あと、「選択はカオスの縁に生物を保つ」というテーゼへの懐疑的意見など。
Universal Biology, Kim Sterelny ,British Journal of Philosophy of Science, 48: pp.587-601, (1997)
LangtonのArtificial Life, BodenのThe philosophy of artificial lifeのレビュー+批判。サンプル数の少なさ(N=1問題)をコンピュータモデルで補う強いA-LIFE戦略は心の機能主義と類比的であり、失敗する。一方カウフマンのモデルに対しては、現在の生物学的現実と一致しないという批判的意見。
「普遍生物学」であるために人工生命研究は何をせねばならないか, 戸田山和久 , 科学哲学 33-2: pp.57-71, (2000)
SoberのA-lifeにおける強いAL批判を批判的に踏まえながら、N=1問題に対して強いALを擁護する必要性自体を批判する。Soberは強いALと強いAIを類比的に捉えすぎている(両者の間にはギャップがある)。しかしそもそも、N=1問題は疑似問題にすぎず、人工生命は他のアプローチがあるはずである。したがって強いAL自体を擁護する必要がない。
Leaning from functionalism - Prospects for strong artificial life, Elliott Sober , in The philosophy of Artificial Life (Boden ed.)
強いAI/ALの間の共通点を機能主義にみる。その問題は、1)抽象をどこまで許すか、2)行動主義的なテスト(e.g.チューリングテスト)はAI/ALが知能/生命の検証方法たりえないことである。生物学的プロセス自体は計算ではなく、シミュレーションは対象自体ではない。したがってそれが生きているかどうか、という問いにはそもそも意味がない、という強いAL批判
というわけでAL論争をざっと見たわけだが、今ひとつその納得できない。まずそもそもLangton自身が実際に強いAL(=生物をシミュレートするコンピュータモデルは生きている)を主張しているかどうかに疑問の余地がある(c.f. Artificial Life, Langdon 1996)。戸田山の論文はそこをついているのかもしれないが、しかしその場合なおそれを「強い」ALという必要性はあるのだろうか。
それより思うのは、Sterelny、戸田山ともにN=1問題の解決は強いALを要請すると考えているようだが、それはそれほど自明なことだろうか。別にシミュレーションモデル自体が「生命」であるといわずとも、その結果から生命現象への統計的なデータを得ることは可能なように思われる(例えばコンピュータ上の水爆実験は実際に爆発ではないが、水爆爆発についての実質的データを与えると考えられている)。例えばKauffmanの一般生物学的法則はこうした事例ではないだろうか?
OTK
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22(水)は・・・・
R.G.Millikan, Biosemantics を予定。なお翻訳が「心の哲学・・・翻訳編」である、ハズ。
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次回3/15(水)は予告どおり
Larry Wright, "Functions"
R.G.Millikan, "Direct Proper Functions"
をやります(担当:大塚)。ちなみに後者はLTOBCからの抜粋で、Function, Selection, and Designに収録。
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Two outbreaks of lawlessness in recent philosophy of biology
Elliott Sober, Phil. of Science, 64(1997)
・Beatty, Rosenberg:生物学には法則が存在しない、というテーゼへの批判
<BeattyのEvolutionary contingency thesisからの議論>
・「生物学的法則や一般化P→Q(e.g.メンデルの50/50の減数分裂法則)はある特定の事象の偶然的結果である(つまり進化がたまたまそのようなシステムを作っただけ)。つまり必然的法則ではない。
↑
・Sober:たしかに「P→Q」は特定の事象Iに基づく偶然的に成立した一般化かもしれないが、「I → [P→Q]」はそうではないかもしれない。これは因果性を使用しており、それはなんらかの法則を含意するかも
<BeattyのPluralismからの議論>
・生物学における多元主義的アプローチは、統一的法則の非在を例証する
↑
・物理学における多元性:
-自由落下法則は、ほとんどの現実の落下で偽(空気抵抗のため)。
-しかしそれは落下運動における法則の無さではなく、多元的要因の考察を促すだけである
→アプローチの多元性は原因の複数性を示すかもしれないが、しかしそうした主題が法則を欠くということを意味するわけではない。
・ニュートン的一元主義は、生物学における多元主義アプローチと矛盾しない
-一元主義的なモデルは確かに推奨されるべき
-しかしそうしたモデルが無いときは、多元主義者たるべき
-生物学においても、倹約性はdesirableだが、しかしdefeasibleではない
<RosenbergのSupervenienceからの議論>
・生物学的事象の多重実現可能性→法則の不可能性
↑
・多重実現可能性は、確かに橋渡し法則(e.g.生物学-生化学)の不可能性を含意するかもしれない
・しかしそのことは、上位レベルの法則(生物学的法則)の成立を妨げるものではない
<Conclusion>
・生物学にアプリオリな法則がある、ということは認められる(e.g.Fisherの議論)
・しかしBeattyらは、アプリオリな一般化を科学法則として認めない(法則は経験的でなければならない)
・Soberはこの前提を拒否:「アプリオリ・数学的モデルも法則としてみとめられる」
・なぜ生物学に(進化に関する)経験的法則がないのか?ということは、生物学者のモデルの立て方によっているのかもしれない。この点を考えるのもよさそうだ
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次回3/8(水)使用テキスト:
David Papineau, The teleological theory of representation, Chap.3.7-(担当:槙原)
時間があればその後に:
Larry Wright, Functions (担当:大塚)
もできれば、と思っています。Wrightのこの論文は、生物学的機能のetiologicalな解釈の発端となったものなので、Papineau, Millikan等のBiosemanticsをやる前に見ておくのが良いのではないかと。
OTK
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